この記事では、扇子を選んだり、また楽しむための基礎知識を紹介しています。
贈り物や、自分用に扇子を探している方は、箔一の扇子についてご紹介するページを参照ください。
扇子を楽しむために、知ってほしいこと。
日本の夏は、日差が強く、湿度も高いのが特徴です。過ごしにくい季節ですが、古来日本人は、こうした季節も楽しむ知恵をもっていました。すだれをかけ、日差しを遮りながら風を呼びこみ、風鈴の涼しげな音色を響かせて風情を楽しむなど、風雅に夏を過ごしていました。
そうした知恵の一つが、扇子です。 扇子は工芸品でありながら、折り畳みができる機能性も魅力です。優雅な所作で、どこでも涼をとることができます。 放射線状に広がる形も大変に美しく、末広がりとして縁起が良いともされています。
扇子の、それぞれの部位の名称について。
扇子には、それぞれの部位に名前がついています。それぞれの名称についてご紹介をします。
〇扇骨
扇の骨格となる部分です。主に竹が使われますが、高級品では檜や白檀のような香木を使ったものもあります。またカジュアルなファッションセンスとしてプラスチック素材のものもあります。
・親骨
扇骨のなかで、両端につけられた太いものを親骨といいます。
・中骨
扇骨のなかで、親骨に挟まれた細いものを中骨といいます。
〇扇面
扇骨に和紙などを貼った面です。和紙を使うことが一般的ですが、絹を使った絹扇子のほか、最近ではジーンズ生地を用いたものなどもあります。
〇要
扇骨を留める最も大切な部分です。ここが外れると扇がばらばらになってしまうことから、慣用句として「組織の要」などとしても使われています。
〇山/谷
扇の表から見た山の部分と谷の部分です。
〇天/地
扇面の頂点を天、下の部分を地と呼びます。