女の子の健やかな成長を願う雛人形。その由来や歴史的な経緯、雛人形の飾り方やお祝いの仕方、雛人形のお手入れなどについてご紹介します。また、桃の節句におすすめの、金沢箔による箔布を使った美しい木目込み人形もご紹介をします。
| 雛人形の歴史について。
1.平安時代からの歴史がある、桃の節句。
女の子が生まれたら、初節句までには、素敵なお雛様を飾ってお祝いしたいものです。雛人形は男子の五月人形とならび、お子様の健やかな成長を祈念する伝統的な風習です。
ここでは、お雛様や桃の節句の意味や基本的な知識をまとめるとともに、豊富な種類がある雛人形の選び方やその違いについてご説明します。伝統的なもの、豪華絢爛なもの、また現代にあったコンパクトで可愛らしいお雛様まで、ご希望やイメージにあわせて雛人形を選んでみてください。
2.縁起の良い桃にあやかった節句。
桃の節句は、3月3日に行われます。童謡には「お花をあげましょ、桃の花」とうたわれていますが、旧暦における3月とは現代の4~5月ごろにあたり、ちょうど桃の花が満開になるシーズンでした。中国では桃は不老長寿の果物ともされており、とても縁起が良いものです。
3.女児の厄を背負ってくれるとされた雛人形。
この桃の節句が雛祭りと呼ばれるようになったのは古く、平安時代の頃といわれています。これがやがて女子の健やかな成長を祈念する祭りとなっていくのですが、その由来は諸説あります。
一般的に有力とされているのは、平安貴族の女の子たちの「ひなあそび」と穢(けが)れを払うために川へ人形を流す「流し雛」が融合したとする説です。いつしか、雛人形は女の子の一生分の災いや厄を肩代わりしてくれるお守りとみなされるようになり、その子の生涯にわたっての無病息災を願って飾られるようになりました。
雛人形一体につき、1人分の厄を背負ってくれると考えられていますので、「ひとりにひと飾り」、女の子が生まれるたびにそれぞれ1つずつ雛人形を贈るべきという意見もあります。
4.時代に合わせてスタイルも多様に。
雛人形というと、豪華な七段飾りや五段飾りのイメージもありますが、近年では住宅事情も変化しています。飾るためのスペースが十分に取れないケースも増えてきました。そうしたライフスタイルに合わせ、コンパクトながら本物のこだわりがある雛人形などが人気を呼んでいます。ご家庭にあわせて選んでみてください。伝統として受け継がれてきた雛人形ですが、その時代を表す一面もあるのかもしれません。
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